火薬を仕掛けた葫蘆谷(ころこく)にまんまと司馬懿仲達をおびき寄せた孔明だったが、あと少しのところでゲリラ豪雨によって火を消され、司馬懿を取り逃してしまう。
孔明の、
「事を謀るは人にあり
事を成すは天にあり
ついに長蛇を逸せり」
の言葉は、感慨深い。
人生50年といわれた当時、すでに孔明は54歳になっていた。
いろいろ策を計っても、そのたびに邪魔が入り、先帝(劉備)から受け継いだ遺志を果たせずにいる自分を、孔明はどのように思っていただろう?
どんなに優秀であっても、最後の最後は、「天」に味方についてもらえないと「成す」ことはできないのか。