三国志【59】【60】/ 横山光輝



とうとう孔明が死んでしまった。

病死だったので、自分の死後のことまで準備万端、さすが孔明だわ〜!

流れ星を見て、孔明が死んだことを確信し攻め込むも、孔明が用意した木彫りの影武者に、「生きていたのか?!」と慌てて退散してしまう司馬懿仲達。

してやったり!

しかし、孔明の死後は、問題が噴出の蜀。

生前嘆いていた通り人材不足だったので、孔明なしには国がまとまらないのだ。

それに加えて、劉備のあとに即位した劉禅が国を治めることより酒と女で楽しく暮らしたいタイプだったのは、劉備の子なのに残念すぎる。


結局、最後はこの劉禅が、攻め込んできた魏軍に1日も戦わずして降伏するというクソ野郎ぶりを発揮して、蜀は終わった。

蜀の要所、剣閣で戦っていた姜維は、戦いの最中、勅使の持参した勅命をどのような気持ちで聞いただろう?

一読者の私だって、相当の憤りとガッカリ感を覚えたのだから、孔明の遺志をついだ姜維やその部下たちの気持ちははかり知れない。


怒りと落胆の気持ちをどこにぶつければよいのだろう!と思う中、多少の慰めになったのは、劉禅の子、劉諶(りゅうしん)の存在。

この人こそ先帝劉備玄徳の後を継ぐべきであった!

とは言っても、劉備が亡くなった時にはまだ生まれてなかったわね。

「これまで蜀のために戦ってくれた人々のことを考えて欲しい」と父・劉禅に直訴するも、あえなく却下され、劉諶は妻や子供達と自害してしまう。


蜀の最後を、孔明は高台の墓からどう眺めていただろう。

孔明なら、こうなってしまうこともまた、予測していたかもしれないなあ。


読み始めた頃は、「つまらん」を連発していた私だけど、終わってみれば面白かったと言えるかも。

最後が悔しすぎで、今晩は眠れそうもない。

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